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事業内容

抗体医薬開発プラットフォーム

■完全ヒト抗体産生動物(TC-mAbマウス)

抗体医薬品の世界市場は2017年10兆円を超えて急速に拡大している一方で、高い安全性を求めて、キメラ抗体→ ヒト化抗体→ 完全ヒト抗体へと変化しつつあります。しかしながら、完全ヒト抗体産生動物を提供できる企業は限られており、高額な利用料が求められるという高いハードルがありました。弊社は患者に優れた治療法を早く届けられるように、アカデミアや企業の優れたシーズを実用化するために、世界最先端の完全ヒト抗体産生動物を利用する障壁を低くしました。

◆ ヒト抗体遺伝子の完全長を導入

◆ 内在の抗体遺伝子はノックアウト

◆ 通常のハイブリドーマ法が使えます

完全ヒト抗体産生マウスラットの作製v2.jpg
完全ヒト抗体産生動物を用いる方法.jpg

■抗体取得技術

弊社は膜貫通型蛋白質など抗体取得が困難な標的に対して、高親和性で生理活性のあるヒト抗体を取得してきた豊富な実績があります。標的分子を示していただければ、完全ヒト抗体として提供することも可能です。抗体のサブタイプも、通常のIgG1からIgG4 (オプジーボ、キイトルーダ)など幅広く取得できます。中でもIgG4サブタイプは世界的に激しい競争が繰り広げられている二重特異性抗体(バイスペシフィック抗体)作成の基盤ともなります。

作成された抗体分子の解析例

  • 得られた抗体の88.5%はサブクラスIgGであり、IgG4も含まれていました。

  →ヒトFc領域を持つ抗体もマウス個体内

   で成熟することが示されました。

  • Humanness score (T20)解析からも、抗体のH鎖、L鎖ともにヒトであることが確認されました。

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図15.jpg

TC-mAbTM mouseより得られた2種類の抗体のgermline上の位置の解析例

  • 特定の領域から抗体が作られているわけではない事が示されました。

  • O社のラットでクローニング出来ていない領域からも抗体が取得できました。

  →広範囲の抗体遺伝子領域から抗体が

   作り出される事が証明されました。

ヒト型P-gp(TC-huMDR1 )マウス
TM

P-gp (P糖たんぱく質)は薬物の脳内移行性や薬物間相互作用に重要な役割を果たしています。創薬研究においてはマウス、ラット、イヌ、サルなどの多様な動物で薬物の脳内移行性を調べますが、種差によって異なるデータが得られることが創薬に携わる研究者を悩ませてきました。弊社のhuMDR1マウスは多くの医薬品でヒトとの相関性が非常に高いことを立証しました。低分子、抗体医薬を問わず、脳内移行性を解析する上で創薬研究の大きなツールになるものと期待しています。

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TC-huMDR1マウスの血液脳関門におけるP-gpの機能解析

図. 野生型、Mdr1-KO、TC-huMDR1マウスにパクリタキセル(上段)、ヒドロキシジン(下段)を静脈投与した時の脳及び血漿中おける薬物の分布。

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図. TC-huMDR1マウスの脳におけるパクリタキセルに対するエラクリダール(P-gpの特異的阻害剤)の効果。

→ 脳毛細血管において機能的なヒトP-gpが発現されていることが示されました。

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hMDR1-MACマウスを用いたP-gp基質の脳内浸透の種差の評価

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→ ヒトとマウスのP-gpの種差を反映し、in vivoでの脳移行評価に有用である事が示されました。

薬物代謝モデル動物・細胞

■ヒト型薬物代謝モデル動物(hu-ADME)ライン

研究開発で生じる種差の問題を解決するために、ヒトの薬物動態関連遺伝子を人工染色体ベクターで導入しました。
調節領域も含めて導入しているため、マウス/ラット内で時期特異的発現および組織特異的発現を再現しています。
In vivoにおけるヒト特異的薬物動態の予測や酵素誘導/阻害試験、薬物間相互作用の解析に有用です。
共同研究としての動物提供の他、薬剤投与〜サンプリングまでの受託試験も行っております。

◆ 薬物動態関連遺伝子クラスターをヒト型化したモデル

全組織で生理的な遺伝子発現

◆ 交配による繁殖が可能

■4CYPs+POR安定発現HepG2細胞:TC-HepG2

TM

ヒト肝癌由来細胞株であるHepG2細胞は、長年にわたり肝臓の代替モデルとして使われていますが、薬物代謝関連遺伝子(主にCYP)の発現が著しく低く、ヒト初代肝細胞の代替としての利用は難しいとされています。その課題を人工染色体ベクターで克服、高いCYP活性を示す細胞をご提供致します。

特徴​

 ◆ CYP強制発現系HepG2細胞

 ◆ 強制発現プロモーターに繋いだ4つのCYP*とPORを導入

  *CYP2C9, CYP2C19, CYP2D6, CYP3A4

 ◆ 高いCYP活性

用途​

 ◆ 阻害試験/薬物間相互作用

 ◆ 肝毒性研究

 ◆ ハイコンテンツスクリーニング

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遺伝性稀少疾患モデル動物

■ダウン症モデルラット:不安様行動の評価モデル

ダウン症は21番染色体がトリソミーになる事により発症する先天性の疾患群で、根本的な治療法はありません。新生児に最も多い遺伝性疾患であり、成長遅延や軽中度の知的障害、心奇形を認める他、アルツハイマーになる確率が高く、若年で徴候が現れるのも特徴です。

  • ヒト21番染色体を導入したモデル

  • 高次脳機能障害等の表現型解析、改善薬評価、原因遺伝子の同定による標的薬の開発に有用
     ◆ ドラッグリポジショニング探索

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なぜラットモデルか?

  • 洗練された認知機能テストが可能

  • 電気生理学的実験の操作がしやすい

  • 日内リズムが安定して計測可能

■デュシェンヌ型筋ジストロフィーモデルマウス

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、ジストロフィン遺伝子の欠損又は変異による疾患で、進行性の重篤な骨格筋障害を生じます。筋ジストロフィーの患者の約30%がこのタイプで、そのうち5人に1人がナンセンス変異と呼ばれる部分変異である事が知られています。

  • ヒトのジストロフィン遺伝子全長を持ち、様々な微小変異を導入可能

  • 核酸医薬等の筋ジストロフィー治療薬開発の薬効評価に有用

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